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岐阜県白川村、白川郷にクマ、警戒続く 県内ドングリ不作 出没に注意

大野郡白川村の世界遺産白川郷で5日、展望台行きのシャトルバス乗り場付近で、スペイン人観光客の男性がクマに襲われ、けがを負ったことを受け、一夜明けた6日も警戒が続いています。
5日午前8時半ごろ、白川村荻町の白川郷合掌造り集落で、スペイン国籍の男性観光客(40)がシャトルバス乗り場付近で写真を撮っていたところ、近くの茂みから突然現れた子グマに背後から襲われ、右腕に切り傷を負いました。
これを受け、村では、熊被害対策本部を設置して高山警察署、猟友会と対応にあたり、クマの目撃情報が多い展望台行きのシャトルバスの運行を中止、展望台に通じる全ての歩道を通行止めにしました。
※群馬県からの観光客
「シャトルバスに乗って展望台へ行く予定だった、来たら張り紙でクマが出没ということですごく残念です」「仕方ないですよね、こればっかりは」
※シャトルバスを運行するタクシー会社の代表 小川晋一さん
「お客さまが襲われておりますので、安全を考慮して運休させていただきます」
※白川村 産業課 高島一成課長
「警察、消防と連携を取りながら朝昼晩のパトロールを実施して警戒を続けている。観光客の方には、危険な箇所には規制のコーン等、注意喚起をしているので、中には絶対に入らないように、クマがいる所と意識を持って行動していただきたい」
県内では この秋、クマの餌となる山の木の実、いわゆるドングリが不作となっています。
県によりますと、8月から先月にかけて、県内26の地点でブナ、ミズナラ、コナラのドングリの実り具合を調べたところ、ブナとミズナラは全体として凶作、コナラは並作と判定されました。凶作は5段階の判定区分の中で2番目に悪い作柄で、近年は凶作と判定されるケースが増えています。また、最も悪い大凶作と判定された調査地点もあり、中濃北部と飛騨南部のブナのドングリはいずれも大凶作と判定されています。
ドングリが凶作の地域では、餌を求めてクマが人里に出没する可能性が高くなるとされ、とりわけ飛騨地域においてクマの出没に注意が必要です。
県内では、5日までにクマの目撃情報が計447件報告されています。