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若手女性警察官が奮闘 詐欺被害を防ごうと啓発動画を作成 岐阜県

県内でも被害が相次ぐ「特殊詐欺」。岐阜市の岐阜北警察署では、若手警察官が詐欺被害...
詐欺被害を防ごうと4人が制作した啓発動画

 県内でも被害が相次ぐ「特殊詐欺」。岐阜市の岐阜北警察署では、若手警察官が詐欺被害を食い止めようと広報動画を一から作成。初挑戦の若手警察官の奮闘する姿を追いました。

 普段は、地域の巡回や防犯指導・警察官の人事を務める20代の若手女性警察官。ことし6月、4人の警察官が新たに始めたことが動画制作でした。岐阜北警察署では、幅広い世代への防犯意識を高めようと、SNSを活用した広報啓発を新たに企画しました。

 4人の役割は、警務課警務係 林あかねさんがチームリーダー、警務課警務係 足立利緒さんが絵コンテ・カメラ担当、生活安全課生活安全総務係 臼井茜さんがディレクター・広報担当、地域課鵜飼屋交番 中島暖乃さんが編集と決まりました。

後を絶たない特殊詐欺被害。警察は、若い視点、新しい発想で発信する狙いがあります。

【※岐阜北警察署 石原健司警務課長】
 「防犯対策を皆さまに、どうしたら知っていただけるか、実践できるかが重要なポイントだと思います。従来の警察の発想にはない若手のデジタル世代にデジタルに強い若手の力で、新しくて斬新な動画になることを上司として期待しています」

 4人は、特殊詐欺への対策を伝えるため、企画会議の結果、親しみやすい童謡の歌「どんぐりころころ」の替え歌やオリジナルの踊りを考案。岐阜市内の幼稚園に撮影協力を依頼することにしました。

【※チームリーダー 林あかねさん】
 「詐欺の電話が掛かってくると、みんな焦ってしまうと思います。その時に、この動画を親御さんや家族が見てもらいたいです。誰もが知っている歌だからこそ、頭に残ると思うので、この歌詞を思い出してもらい、『焦らない・誰かに相談すること』を思い出してもらいたい」

 学生時代に美術部に所属していていた足立さんにはシーンの構成を組み立てる「絵コンテ」が任されました。
【※足立利緒さん】
 「すごく難しくて、一枚の絵を仕上げるのでなく、アニメと同じだったので、どういうシーンが欲しいのかみんなと話し合って、描けたのでよかったです」

【※編集担当 中島暖乃さん】
 「今回作る動画が2分ぐらいの動画なんですけど、それの何倍の時間が掛かる。だから動画編集やっている方には頭が上がらないぐらいすごいと思います。ここまで一生懸命やってくれたので、私もたすきをつないで、やり切りたいと思います」

 モデルの子どもたちの弾ける笑顔、元気いっぱいのパフォーマンスに撮影する足立さんらにも力が入ります。 そして、動画制作の上で重要となってくるのが「編集作業」です。テロップを付けたりナレーションを撮ったり、試行錯誤の連続でした。

 足立さんの絵コンテを元に、6月下旬に撮影会が行われました。

 数日後、動画が完成。高齢者のみなさんに動画をお披露目しました。
【※高齢者】
 1人目「こじかさんの子ども達から教育してもらうと、いいと思いますし、お年寄りに聞いてもらって、効果的だと思っています」
 2人目「かわいいし、純粋な気持ちで言ってもらえて、よかった。子ども達に言われると気を付けようと思います。」

【※ディレクター・広報担当 臼井茜さん】
 「実際にリアクションが見ることができて、つくってよかった。子ども達の明るいパワーが伝わっていたと思います」

 チームリーダーの林さんは、完成した動画に期待を寄せ、町の安全を守っていきたいと話します。
【※林あかねさんがプロデューサー】
 「今までだと防犯講和でお話をして、聞いてくださいという感じでした。「見ようと知ろうと」してくれるだけで、後の説明の入り方が違ってくる。これまでの「聞いてください」ではなく、興味を持ってもらうことが違うことがちがう。こんかい動画を作らせてもらえて特殊詐欺を知ってもらって、より岐阜が安心安全に暮らせる岐阜になっていけるようにしたい」

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