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岐阜花柳界の 昔と今 岐阜市でトークショー「柳ケ瀬の記憶」

岐阜市柳ケ瀬の知られざる歴史を探る連続トークショー「柳ケ瀬の記憶」が無印良品柳ケ瀬店の交流スペース「本のひみつ基地」で開かれ、芸事の伝統を受け継ぐ岐阜の花柳界について語り合いました。
花柳界とは踊りや三味線などの芸で、お客さんをもてなす芸者・芸妓の世界のことです。岐阜の街には昭和初頭に800人、戦前にも560人を超す芸妓が活動していたといい、柳ケ瀬など繁華街の繁栄の一翼を担っていました。
トークショーにはベテラン芸妓の璋絹(たまきぬ) たよりさんと初よしたみ子さん、元芸妓の柏屋小よしさんという齢70を越えた3人が出演しました。
3人は芸妓がまだ多かった時代のお客さんについて、「小唄や踊りをたしなむ人が多く、お座敷で披露することを楽しみにしていた」「長かったり、上手くなかったり… 聞く方も大変だった」などと振り返り、会場の笑いを誘っていました。
またその当時は「柳ケ瀬は料亭があまりなかったので2次会以降に行くことがほとんど。キャバレーやクラブへ行った。2次会でお客さんとパチンコやボーリングへ行くこともあった」「鵜飼の時季は、呼ばれて船に毎晩乗っていた」などと懐かしみました。
現在、岐阜芸妓組合所属の芸妓は11人。「粋なお客さんが少なくなった。それが花柳界の衰退にもつながった。お金がかかることもあるけど…」などと残念がりながら、「どんなところでもいいので芸妓を呼んでほしい。それが花柳界、しいては柳ケ瀬の発展につながる」と期待を込めました。