女優の川上貞奴が創建　成田山貞照寺の鐘楼堂焼ける　岐阜県各務原市

　２７日未明、各務原市の成田山貞照寺で火事があり、国の登録有形文化財になっている鐘楼堂と呼ばれる鐘つき堂が焼けました。けが人はいませんでした。

　警察によりますと、２７日午前１時３０分ごろ、各務原市鵜沼宝積寺町の貞照寺の近くに住む男性から「寺の鐘つき堂が燃えている」と警察や消防に通報がありました。

　消防車８台が出動して、火は約１時間４０分後に消し止められましたが、鐘楼堂約２０平方メートルが焼けました。

　この寺は、日本初の近代女優として知られる川上貞奴が私財を投じて１９３３年に創建したもので、２００６年には本堂をはじめとする境内の諸建物が国の有形文化財に登録されています。

　また、芸能の寺としても知られ、多くの俳優が訪れています。

　近くに住む女性は「幼いころから親しんでいた鐘つき堂がこんな姿になってしまい残念でならない」と話していました。

　出火当時、寺には誰もおらず、警察で出火原因を調べています。