テレビ

美の精華

第4木曜 ごご6時~6時15分

第73回 織部庵の庭

2023年4月27日(木)

ぎふワールド・ローズガーデン(可児市)には茶人・千利休の高弟の一人、古田織部の名を冠した茶室がある。利休の教え「破調の美」を忠実に受け継いだ織部は、斬新なデザインと発想で建築や作庭などの分野で「織部好み」と呼ばれる大流行をもたらした。
その精神の現代的解釈として茶室「織部庵」とその庭には、数々の独創的な要素が盛り込まれている。施工は地元の造園会社の庭萬が手掛けた。
織部庵の庭に宿る美について話を聞く。

出演者

前田壽己知(庭萬)
聞き手:相田明(岐阜県立国際園芸アカデミー教授)

第74回 正眼寺石庭

2023年5月25日(木)

臨済宗の専門道場として全国に知られる妙法山正眼寺(美濃加茂市伊深町)には、昭和を代表する作庭家・重森三玲(1896-1975)が手掛けた石庭がある。
修行の地にふさわしく凛とした杉林に囲まれ、奥に配された観音像からは無量光を表現した切石が放射状に伸びる。
雲紋の敷石と薄い立石の組み合わせは重森が好んだ意匠だ。専門家の解説を交えながら庭の魅力を伝える。

出演者

山川宗玄(正眼寺住職)
聞き手:相田明(岐阜県立国際園芸アカデミー教授)

第75回 東氏館跡庭園

2023年6月22日(木)

東氏館跡庭園(郡上市)は中世に郡上を治めた東氏一族の館跡にある。
東氏は代々和歌に優れ、9代目・常縁は連歌師・宗祇に古今集の奥義を伝えたことから古今伝授の祖として知られる。
こうした歴史的背景から庭園跡を含む一帯は、和歌をテーマにした野外博物館として整備され人気の観光スポットになっている。
東氏館跡庭園を皮切りに地元の歴史遺産や貴重な生活文化を伝えるランドスケープを巡りながら、いにしえの日本人が持っていた美意識を探る。

出演者

水野正文(郡上大和総合開発株式会社)
聞き手:相田明(岐阜県立国際園芸アカデミー教授)

第76回 禅昌寺 萬歳洞

2023年7月27日(木)

臨済宗妙心寺派の寺院・禅昌寺(下呂市萩原)の書院に面した庭を「萬歳洞」という。裏山の樹林を背景に多数の石組があり初夏にはサツキの花が、秋にはドウダンの紅葉が美しく映える。
平庭部分には苔の中に飛石がバランスよく配され、江戸時代初期の形を残す池泉鑑賞式庭園として歴史的価値も高い。寺が所蔵する優れた古美術品の数々とあわせて庭園の魅力を伝える。

出演者

二村則康(禅昌寺)
聞き手:相田明(岐阜県立国際園芸アカデミー教授)

第77回 愚溪寺 臥竜石庭

2023年8月24日(木)

岐阜県御嵩町にある臨済宗妙心寺派の名刹・愚溪寺は、中山道の宿場町として栄えた御嵩宿の北端にある。創建は室町時代中期の高僧・義天玄承によって開かれた愚溪庵が始まりとされる。
広大な境内の敷地には美しい枯山水の庭「臥竜石庭」があり、龍安寺石庭(京都)の原型となったとも言われる。
御嵩富士と呼ばれる優美な山々を借景にしたスケール感のある庭の魅力について、隣接する西国三十三所の縮景とあわせて紹介する。

出演者

栗谷本真(中山道みたけ館)
聞き手:相田明(岐阜県立国際園芸アカデミー教授)

第78回 ガレリア織部の庭

2023年9月28日(木)

「ガレリア織部の庭」(多治見市)は、岐阜市でガーデンデザインオフィスを営む田畑了が設計した現代庭園だ。
ギャラリーやカフェが入居するビルの1階は、大きなガラス窓で庭を囲むような回廊設計になっていて、吹き抜けの2階フロアからは樹木の枝葉を間近で鑑賞できるユニークなデザインになっている。
田畑はダイナミックに枝が広がる大きなヤマモミジをシンボルツリーとして配置し、その周辺に2階まで届く高さ6メートルのアイダモを点在させ、伸びやかで多角的な空間を演出。焼き物の原料となる地元の土もデザインモチーフとして採用した。
田畑に庭造りへのこだわりと世界観について聞く。

出演者

田畑了(株式会社園三)
聞き手:相田明(岐阜県立国際園芸アカデミー教授)

第79回 江馬氏館跡庭園

2023年10月26日(木)

「江馬氏館跡庭園」は室町~戦国時代にかけて高原郷(現在の飛騨市神岡町周辺)を支配していた地方領主・江馬氏の居館跡にある。昭和40年代の発掘調査で発見され、昭和55年に国史跡に指定。その後、日本庭園史上における価値が高く評価され平成29年に国の名勝に指定された。
池泉に浮かぶ中島、力強い護岸や石組など、室町幕府などの上級武士から影響を受けた格式の高い庭園文化が、かつてこの地にあったことを今に伝えている。
番組では庭園遺構を取り巻く会所、土塀、板塀などを含む居館跡全体を巡りながら、その魅力を伝える。

出演者

大下永(飛騨市教育委員会・文化振興課)
聞き手:相田明(岐阜県立国際園芸アカデミー教授)

第80回 慈恩禅寺 荎草園

2023年11月23日(木)

臨済宗妙心寺派・慈恩禅寺(郡上市)の「荎草園」(てっそうえん)は、江戸時代初期に作庭された。
流れ落ちる滝のしぶきと岩山を背景に、美しい苔の緑が一面に広がる雄大なパノラマを眺めることができる。
寺は明治26年の集中豪雨で裏山が崩落し、山門以外の伽藍をすべて消失するという大惨事に見舞われた。庭園もその大部分を失ったが、その後再建。現在も往時を偲ばせる静寂の時が流れ、四季折々の風情が訪れる人を魅了している。住職に、庭の魅力を聞く。

出演者

東理隆(慈恩禅寺住職)
聞き手:相田明(岐阜県立国際園芸アカデミー教授)

第81回 真長寺石庭

2023年12月28日(木)

真言宗の寺院・真長寺(岐阜市)の石庭は、美しい緑の苔で覆われた枯山水庭園だ。
布石は最小限に抑えられ非常に抽象性が高く、真言密教独特の世界観が表われているとされる。
保存会の尽力によって寺の裏山には回遊式散策路が整備され、訪れた人々に四季折々の風情と憩いのひと時を提供している。
真長寺の石庭が今に伝える美の世界について話を聞く。

出演者

土田繁男(三輪山真長寺文化財保存会)
聞き手:相田明(岐阜県立国際園芸アカデミー教授)
ほか

第82回 曽根氏庭園「磁叟庵」

2024年1月25日(木)

曽根氏庭園「磁叟庵(じそうあん)」(瑞浪市)は文久元年(1861年)に製陶業を創業した曽根氏の邸宅にある近代庭園。
庭園は大正末期に新築された邸宅に続いて造営が始まり、昭和2年に完成。築山から枯流れが造られ、石橋が架かる。
花崗岩の飛石が縦横に打たれ庭門、離れなどを結んでいる。かつて窯業関係者の社交の場としても使用された庭園の魅力を紹介する。

出演者

曽根昭太
聞き手:相田明(岐阜県立国際園芸アカデミー教授)

第83回 虎渓山永保寺庭園

2024年2月22日(木)

虎渓山永保寺(多治見市)の庭園は鎌倉末期から南北朝にかけて活躍した臨済宗の僧・夢窓疎石によって作庭された。
自然の地形や景観を巧みに利用して築造された庭園は、歴史的価値が高く国の名勝に指定されている。臥竜池という池に反り橋(無際橋)がかかり、浄土教的庭園の様式を今に伝える。
庭にまつわる思い出深いエピソードを虎渓山山内保壽院の虎山義秀住職に聞きながら庭園の魅力を伝える。

出演者

虎山義秀(虎渓山山内保壽院住職)
聞き手:相田明(岐阜県立国際園芸アカデミー教授)

第84回 霊鷲山法華寺庭園

2024年3月28日(木)

霊鷲山法華寺(岐阜市)は弘仁7年(816年)に嵯峨天皇の勅命を受けた弘法大師によって開かれた。「三田洞弘法」の愛称で親しまれ、本堂前に広がる池泉回遊式の庭園は岐阜市の名勝に指定されている。
弘法大師が植えたと伝えられる菩提樹を眺めながら池に架かる橋を渡り、石段を上ると庭全体を一望することができる。
日本の庭園デザインに大きな影響を与えたと言われる回遊式庭園の魅力について、法華寺の住職とともに語りあう。

出演者

林清弘(法華寺住職)
聞き手:相田明(岐阜県立国際園芸アカデミー教授)

番組概要

岐阜ゆかりのアーティストの制作に懸けるエネルギーや創造の原点を探りながら、彼らが求め続けた美の精華(真髄)と独自の表現に迫る番組。

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