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アーチェリー斉藤史弥選手(大垣西高校出身)世界選手権代表入り 視線の先 狙うはパリオリンピック 恩師と二人三脚で歩んできた集大成 (ぎふチャンラジオ・吉村功のスポーツオブドリーム)

アーチェリーの世界選手権最終選考会が9日、東京都内で行われ、大垣西高校出身(日体...
大垣西高校時代のアーチェリー斉藤史弥選手

 アーチェリーの世界選手権最終選考会が9日、東京都内で行われ、大垣西高校出身(日体大)の斉藤史弥選手が堂々の3位。代表入りを決めました。
 選考会は3日間の選考ポイントの合計で争われ、最終日を3位で迎えた斉藤選手。この日は上位8人によるトーナメント戦が行われ、1回戦では戸松大輔選手(日体大院)に6-4で競り勝ち、続く準決勝も東京オリンピック団体銅メダルの河田悠希選手(エディオン)を下し、暫定の選考ポイントで代表入りを確実に。決勝は中西絢哉選手(シーアール物流)に敗れましたが、代表切符を手にしました。

 10日に放送したぎふチャンラジオ「吉村功のスポーツオブドリーム」の電話インタビューで、斉藤史弥選手と本間隼人監督が喜びを語ってくれました。

吉村:本間監督。おめでとうございます。号泣しました?
本間:最終日に決まった瞬間、信じられなくて。泣くタイミングを失ってしまいました。
吉村:最終日を3位で迎えた。どんな気持ちでしたか?
本間:トーナメントで勝てないのではと心配な中、2日目いい形でゲームしたので、続けるだけ。最後は史弥を信じよう。彼の能力であそこまでいったと思います。
吉村:戸松選手に勝ったのも大きかった? 土壇場で強さを発揮しましたね。
本間:後ろから見ていて、(斉藤選手の)手元が震えるぐらいだったんですけど、なぜか真ん中に入って、すごい精神力だなと思いました。
吉村:代表切符をつかみましたが、高校卒業、先生もだいぶ心配では?
本間:18歳なのでまだまだ心配なんですが、この大会で技術はピカイチなんだと改めて感じました。

 今回が二人三脚で臨む最後の大会となったことについて聞くと、本間監督は「初めて新幹線で一人で帰ってきました。隣に史弥がいないのには違和感を覚えて。新幹線の中で涙が出そうでした」と答え、その声には寂しさがにじみ出ていました。

 一方の斉藤選手は。
斉藤:寂しくないです。これからは同期が一緒にいてくれるので心強いです。でも、何かあった時は(本間監督に)連絡したい。

 吉村キャスターが試合を振り返りました。
吉村:3位で最終日を迎えたけど、どんな感じだった?
斉藤:不安の要素はなかった。やるしかないことがその時に分かったので、やってやるぞという気持ちでその日を迎えました。

 吉村キャスターは、高校1年生の頃から斉藤選手を取材してきました。その中で、彼の精神力の強さを何度も見てきました。

吉村:口ではいつも心臓がにぎりつぶされそう、なんて言うけど、いつも落ち着いてるよね。1回戦で戸松選手に競り勝ったけど、どうだった?
斉藤:全日本でも1回、以前合宿でも戦っているので、簡単に勝てないことは分かっていたので、最初から攻めにいこうと思いました。
吉村:大会期間中は雨と風の戦いだった。特に風が強く、大垣で練習してきた成果が出たんじゃない?
斉藤:だいぶ冷静になれて、風はこうだからここを狙えば大丈夫と、気持ちを転換することができました。大垣は風が強いので、その環境の中で練習してきたことがとても助かりました。

吉村:7月にベルリンで行われる世界選手権は最大の山場。パリオリンピックまで本間先生は7~8割と言ってたけど、自分としてはどう?
斉藤:オリンピックはまだ決まったわけじゃないので、これからのワールドカップの事前合宿を体験して、そこで世界のレベルを感じたいです。

 高校3年間の取材を通じて、吉村キャスターは斉藤選手について次のように語りました。「彼の強さは、どんなことにも動じない精神力。この3年間、人間的な成長が大きい。インタビューでやり直しを5回ぐらいしたことも今では懐かしい。言葉で表現することもかなり上手になった」とその表情は嬉しそうでした。

 アーチェリー斉藤史弥選手。視線の先、狙うはパリオリンピック出場です。

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