コンセプトは筋肉と自然　マッチョな若旦那が運営する旅館　岐阜県高山市奥飛騨温泉郷（ぎふチャンテレビ・フォーカスぎふ）

　部屋の名前に「大胸筋」や「腹横筋」など筋肉の名称が付けられている旅館がひそかに注目されています。腕立て伏せをする箸置きや食後のプロテインなど、筋肉愛が感じられる旅館を運営する若旦那を取材しました。

　今回取材したのは岐阜県の観光地のひとつ、奥飛騨温泉郷にある旅館「筋肉と自然と遊ぶ宿　田島館」。筋肉と自然をコンセプトにしている旅館です。

※若旦那の島岬正剛さん（２８）（愛称たじまっちょ）
「建物はおしゃれでもないですし、どちらかというと古い方なのでちょっと自分も気になっていてもっと楽しく自分らしくやっていこうという考えになってから筋トレ好きだし自然も好きなので好きなことを通して宿をしていこうと思いました」

　旅館の各部屋には筋肉の部位の名前が付いています。一番広い部屋を「大胸筋（面積が広い筋肉）」と名付けているほか、布団ではなくベッドのある部屋は足腰に優しいことから「大腿直筋（太ももの筋肉）」と名付けていて、筋肉の部位と部屋の特徴をユーモラスにリンクさせています。

　そして、館内には腕立て伏せをする箸置きやダンベルのオブジェなど筋力トレーニングを連想させるアイテムがちりばめられています。

　料理にもこだわりがあり、田島館オリジナルみそを使った飛騨牛の朴葉みそ焼きや飛騨牛のローストビーフなどタンパク質豊富なメニューのほか、食後にはプロテイン（別料金）を飲むことができます。

　この旅館の若旦那を務める島岬さんはスポーツ関連の大学に入学して、在学中には体の見た目の美しさを競う大会「ベストボディジャパン」の大阪大会で３位の成績を収めました。

　将来はパーソナルトレーナーとして独立して自分自身のジムを持ちたいという夢がありましたが、旅館を運営していた祖父が亡くなったことをきっかけに家（旅館）に戻り、若旦那として旅館の運営に携わることを決めました。

　島岬さんは「一番好きなことを仕事にしながらお客さまに感動や優しさを届ける宿にしていきたいと思っています」と今後の展望を話していました。

　一風変わった旅館を目当てに訪れる客も徐々に増えてきているということです。