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岐阜の魅力を詰め込み、発信する、県政の5代目拠点完成 新庁舎でオープン式典 23年1月4日開庁

新しい岐阜県の庁舎が完成し、いよいよ2023年1月4日に開庁します。16日に式典が開かれ、新たな県政の拠点の船出を祝いました。

地上21階建て、高さ106メートルの威容を誇る5代目となる新庁舎は、県政の拠点であるとともに、県は「清流の国ぎふ」の象徴と位置づけ、〝飛山濃水〟岐阜県の多様さを詰め込んだ建物としています。
岐阜県産のブラウン系の外壁タイルに包まれた新庁舎。並ぶ高さ56メートルの現庁舎と比べるとほぼ2倍に見えます。

新庁舎最大の特長は岐阜県産の和紙や木工、タイルなどの県産材と県産品をありとあらゆる箇所に利用していることです。

1階エントランスホールの吹き抜けはヒノキの羽板で飾られ、受付カウンターには飛騨の木匠が編み出した「千鳥格子」が組み込まれました。壁や天井には温かみのある美濃和紙が使われています。


常設のギャラリーには、県内の世界遺産や観光に関する情報をはじめ、岐阜和傘、美濃焼、美濃和紙細工、木工家具、刃物などなどを展示して岐阜の魅力をたっぷり紹介。また、最大500人が利用できる「ミナモホール」は、壁面はヒノキのチップを圧縮した板、ステージ床にはスギを圧縮したフローリングとなっています。

さて、外からみても360度ガラス張りが印象的な展望階。展望エレベーターで20階まで一気に上がり、扉が開くと、目の前の光景に思わず声が出ます。東西約100メートル、南北30メートルの「清流ロビー」からの眺めはまさに360度遮るものはなく、遠く名古屋駅前のビル群をはじめ濃尾平野を見渡せます。県内産のソファーに腰かけてゆったり過ごすこともできそうです。

県庁の最大の役割は、常に行政サービスを着実に担う県政の拠点であることです。そのため、通常建築物の1・5倍の耐震性を確保しました。また県防災の拠点となる災害対策本部スペースと災害情報集約センターを5階に展開。また部局が入る各階の執務室は壁のないオープンフロア形式で展開しています。


幹部らの会議が行われるなど中枢となる6階には、応接機能も備えます。第一応接室は、本美濃紙製の和紙照明やヒノキチップをすきこんだ和紙がついたてで来客をもてなします。

新庁舎と並ぶ新議会棟は6階建て。5階に議場、6階に傍聴席(192席)が設置されています。現在の本会議場は車いすでの傍聴は困難でしたが、車いすスペースを10席、親子傍聴室も設けるなど誰にでも優しいつくりを目指しました。議場内の机といす、傍聴席の椅子には県産のヒノキを圧縮、熱加工したものを利用しているということです。

新庁舎は一般エリアと執務エリアの区分を明確化し、情報や防犯のセキュリティ対策を強化しました。さらに断熱・遮蔽性能の高い窓ガラスや屋内外の温度差を利用した室内換気、LED照明の導入などで環境やライフサイクルコストに配慮したものとなっています。
公表されている建設工事費は新庁舎、新議会棟合わせておよそ496億円。2023年1月4日に開庁します。