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キムタク信長…岐阜の地へついに見参 ぎふ信長まつり 感謝と課題残し閉幕 2日間 事故無し

ぎふ信長まつりで、俳優木村拓哉さんが信長に扮した「信長公騎馬武者行列」は7日、秋...
「出陣じゃ」ー。織田信長役の木村拓哉さんの勇ましい掛け声=6日午後、岐阜市の金華橋通り

 ぎふ信長まつりで、俳優木村拓哉さんが信長に扮した「信長公騎馬武者行列」は7日、秋晴れの岐阜市で披露されました。木村さんと市出身の伊藤英明さんの登場が9月に発表されて以来、観覧チケットや警備をはじめ、あらゆる話題が連日マスコミをにぎわせた1カ月余。そして迎えた本番。この日一日で46万人が集いましたが、大きな事故は無く終了しました。岐阜を舞台に列島を沸かせた〝キムタク信長〟フィーバーは大団円を迎えました。


「皆の者、出陣じゃあ!」

 絶好の好天に恵まれた7日午後1時半ごろ、信長役を務める木村さんが扇子を握った右腕を空に向かって力強く突き出し、声を張り上げると、「おおっ!」と応じた伊藤さんら騎馬武者行列隊。大歓声のなか、ゆっくりと歩を進め始めました。

 行列は柴橋正直市長らが先頭を歩き、鉄砲隊や県立岐阜商業高校の吹奏楽部による演奏やマーチング、家来役にふんした地元の中高生らおよそ200人が列をなしました。

 岐阜市中心部の金華橋通りのおよそ1キロを、30分にわたってゆっくりと練り歩いた一団。羽織ばかま姿の木村さんは馬上で凛とした姿を見せながら、360度から見つめる観客に向かって時折手を振り、時折扇子とともに視線を送り、深みのある笑顔を見せました。まさに木村さんが憧れる信長のオーラがあふれているよう。そのたびに、悲鳴にも近い黄色い声援が沸き起こりました。


 ほとんどの人が、手を必死に伸ばしてスマホで写真や動画を撮影に夢中。飾り団扇などを手に「信長さまー」と叫ぶ人もいました。終了後は「すごいお二人ともかっこよくて、当たってよかった」「一番前で見られた。すごい近くで見れて幸せでした」との声が相次ぎました。

 家来役として一緒に歩いた高校生は「(木村さんと伊藤さんが)めちゃめちゃかっこよかったです。歩く時ちょうど目の前にいたんですけど、オーラが凄かったです」と興奮を隠しきれない様子。別の生徒も「岐阜の伝統ある祭りに参加できたというのにまず、心からうれしい気持ちになった」と語り、共に一生の思い出となったようでした。


 帰宅する観客の誘導は市と警察が最も警戒する重大ポイントでした。雑踏で「群衆雪崩」が起きないよう、観覧席を時間差で開放しました。さらにJR岐阜駅前の階段は一時封鎖。DJポリスも登場し、言葉巧みに群衆を駅へと導きました。


 9月末、信長まつりに木村さん、伊藤さんの参加が公表されて以降、観覧希望熱は日増しに高まりました。最終的に約1万5000人の定員に96万人超の応募があり、プラチナチケット化した観覧席。64倍の確率を乗り越えて当たった権利に喜ぶ声がSNS上であふれた一方で、ネットオークションに出品されて市側が困惑することもありました。

 一方、警備側に何よりの衝撃を与えたのがソウルの雑踏事故でした。もともと大勢の来場者が予測されるなかでの警備体制を検討していたところでしたが、一気に緊張感が高まりました。柴橋市長もあらためて万全を期すとのコメントを発表。同時に観覧客への協力を強く呼び掛けました。

 そして迎えた本番の日。警察官や市職員は、早朝から当選したチケットを握りしめて訪れる来場者を、声を張り上げたり、ロープを使ったりして16ブロックに分かれる観覧席エリアに誘導しました。多くの観覧客は、うららかな陽光を受けながらエリア内で整然とその時を待ちましたが、一方でプラチナチケットには外れながら「一目見られれば」と訪れる客も続々と。観覧禁止予定だった沿道歩道には、立ち入り規制前から集まり始め人垣ができる状況になりました。

 市と警察は、排除することが混乱につながるとして、「苦肉の策として」(現場の警察官)その場での観覧を認めたため、当選者側から不満の声が公然と噴出。

 「こっち(当選者側)は10列くらいで、チケットない人は目の前で見れている。言ってもどけてくれないし、そんなのはあかん」「(反対側に)当選していない人がいっぱいいて、そっちにも目がいっているから。(こちらに)向いてくれなかったのが残念でした」

 大規模なイベント運営に、大きな課題も残しました。



 行列終了後、木村さんと伊藤さんは市文化センターで開かれた来年公開予定の映画「レジェンド&バタフライ」のトークイベントにも登場。行列観覧以上の151倍の難関をくぐり抜けた人たちと、リラックスした様子で向き合いました。

 木村さんは「統制のとれた状況の中、僕らはパレードをさせていただき無事に終わることができて本当によかったなと思っています。そしてすごく感謝しています」と、観客、警備、スタッフすべての人に向けて感謝を述べました。一方、故郷で2度目の街宣となった伊藤さんは、木村さんをまつりに誘った立役者の一人でもあり、感極まった様子。「ただいま」と言って言葉に詰まる様子も見せましたが、「この大イベントを何事もなく成功したといえる形になって、本当に感無量です」と語りました。

 
 その後、本番前日に2人で岐阜城を訪れ夜景を眺めた話や、伊藤さん行きつけの岐阜のラーメン店に行ったエピソードも披露。楽しく、貴重な時間を800人の観客と分かち合いました。


 ことしのぎふ信長まつりには2日間で62万人、特に2日目だけで過去最多の46万人が訪れる、コロナ禍後では最大級のイベントとなりました。消防などによりますと気分が悪くなるなどして3人が救急搬送されたということですが、何より大きな事故やトラブルはなかったということです。県都岐阜市のハレの2日間は、こうして終わりました。

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