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藍の手仕事、440年変わらず 郡上本染の渡辺一吉さん(ラジオ「きょうもラジオは!?2時6時」)

440年の歴史がある郡上市八幡町の郡上本染。いまも昔ながらの手作業で正藍の伝統と...
渡辺一吉さんが制作した郡上本染の作品が並ぶ会場=28日午後、岐阜市橋本町の岐阜シティ・タワー43

 440年の歴史がある郡上市八幡町の郡上本染。いまも昔ながらの手作業で正藍の伝統と技術を伝えています。渡辺染物店15代目の渡邊一吉さんに、ぎふチャンラジオの番組「きょうもラジオは!?2時6時」パーソナリティーの本地洋一さんが仕事や思いについて聞きました。

 渡辺染物店の仕事は大きく、藍染とこいのぼり制作。
 天然の藍にこだわる正藍染は、タデ科の藍草を発酵させた「すくも」に、「灰汁」「石灰」などを混ぜ、それを店内の土間に埋め込んだ甕(かめ)の中で醸成させて出来た染め液で染色します。醸成された染め液は、湿度や温度に気を配りながら毎日混ぜているそうです。


 布地に図柄を描き、天然の餅のりで着色をしない部分にのりを置いた後に染料で色付け。その後、甕に入れて思う色になるまで藍の染色を繰り返し、清流で洗って完成させます。


 渡辺さんは「(布地を)1回入れて水色に、4~5回で薄い青色、6~8回で濃い青色になる」と話し、藍染の深い色は薄い青の積み重ねだと説明します。

 
 「カチン染め」という技法を使うこいのぼりの制作は冬場の作業。藍染と同様に下絵を書き、大豆の絞り汁に顔料を溶いた染料を刷毛で色付けします。染め上がったら一晩水にさらして、手作業でのりを落とします。これが「寒ざらし」。生地が引き締まり、色鮮やかな風合いを生むのこの厳しい作業は、郡上の冬の風物詩です。


 渡辺さんは、のれんやタペストリーなどの飾り物や、洋服やショールなどの衣料、かばんやコースターなど幅広い製品を制作していますが、「大量につくる仕事ではないので、つくる数には限りがあります。ただ、バッグやショールを5つ作るなら5つとも違う色、違う図柄でつくります。手間はかかりますが、お求めいだたく人にバリエーションを楽しんでほしい」と語りました。


 さらに「その時その時にお客さんに受け入れていただけるもの、デザインを考えていくのは、いろんなことを経験したり、いろんなものを見なければいけないので、大変な作業です」とも。「見たものをそのまま図柄にするのでなく、デザイン化することが重要。これからも精進したい」と強い思いを明かしました。


 28日、JR岐阜駅前の岐阜シティ・タワー43で「郡上本染展」が始まりました。2023年のえとのウサギをデザインしたのれんやタペストリーのほか、新年を彩る飾り物などを展示しています。「飛び跳ねるウサギが福を呼ぶといいですね」と本地さん。展示会は11月3日まで開かれています。


(ぎふチャンラジオ番組「きょうもラジオは!?2時6時」内の「本地洋一のぷらっと70」=10月26日放送分=から)

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