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手づくりコートから頂点に 〝海なし県〟県岐阜商ペア、国体ビーチバレー制す ぎふチャン「吉村功のスポーツオブドリーム」

スポーツキャスター吉村功さんが、岐阜のスポーツ情報を届けるぎふチャンのラジオ番組...
県岐阜商女子バレーボール部の篠田真央選手(中央)と光武愛香選手(右)。左は棚橋徹監督=岐阜市則武新屋敷、同校

 スポーツキャスター吉村功さんが、岐阜のスポーツ情報を届けるぎふチャンのラジオ番組「吉村功のスポーツオブドリーム」。9月19日の回では、先日栃木県で行われた第77回国民体育大会「いちご一会とちぎ国体」のビーチバレー少年女子で、見事に優勝を果たした県立岐阜商業高校の篠田真央・光武愛香ペアへのインタビューの模様が放送されました。2017年に正式競技となったビーチバレーでの県勢の優勝は初めて。「海なし県」から快挙が飛び出した秘密に吉村さんが迫りました。



 栄冠を手に、母校に凱旋したばかりの篠田、光武両選手を訪ねた吉村さん。全校生徒からの熱い祝福を受けた2人は「いろんな方に祝ってもらってうれしいです」と、喜びを口にしました。


 吉村さんがまず注目したのは身長。「意外と小さいね」と驚きの声を上げます。2人の身長はともに、バレーボール選手としては小柄な164センチ。170センチ超えも多い相手には不利とも思えますが、実はこのそろった身長こそ強みだと語ります。「レシーブ力も攻撃力もほぼ同じで、どちらが狙われても対応できる。ポジションを入れ替わったりもします」(光武選手)と、コンビネーションで相手を翻弄。また、大きな相手に対し、「背の高い選手はブロックに飛ぶので、それをかわしながら攻撃しました」(篠田選手)と、コート上に2人しかおらず、レシーブの穴があるビーチバレーならではの戦い方を徹底してきました。



 大会はトーナメント形式で行われ、篠田・光武ペアは決勝まで全6試合をたった1セット落としただけで勝ち抜きました。「完璧だね」と称える吉村さんに、篠田選手は「どのチームよりも雰囲気良くプレーできるよう、声と笑顔を心掛けました」と応えます。


 ところで、海のない岐阜県は当然、ビーチバレーの練習環境が良いとは言えません。どのようにして練習を重ねたのか。吉村さんはこの疑問を県岐阜商高女子バレーボール部の棚橋徹監督にぶつけました。そもそも、2人は同部のキャプテン(篠田選手)、副キャプテン(光武選手)であり、普段はインドアのバレーボールをやっています。「ビーチバレーの強化のため、インドアの実績ある学校から選手を派遣するということになり、オールラウンダーの篠田、光武を選びました」と棚橋監督。本格的な練習は8月からという、まさにとちぎ国体に向けた即席ペアでした。



 そんな2人を率いたのが、本巣松陽高校(本巣市)に勤務する松山英樹監督です。なんと松山監督、練習場所の確保のため、本巣松陽高校のグラウンド内にお手製のビーチバレーコートを整備したと言います。これには吉村さんもびっくり。棚橋監督によると、松山監督は長年岐阜県のビーチバレー強化に携わり、前任地でもコート作りの経験があるとのこと。松山監督の下、短期間ながら手づくりのコートでみっちりと練習した2人。「国体前に出た大会でレシーブ力が課題になったので、風や雨の悪条件でも対応できるよう練習しました」(光武選手)と、専用の練習場が強化につながったことを教えてくれました。


 国体優勝という最高の称号を手にしたペア。次なる目標は、「春高出場」と声をそろえます。そう、2人はすぐにインドアバレーボールに戻り、全日本高校選手権(春高バレー)出場を目指し、10月下旬に始まる県予選に挑みます。


 「ビーチバレーはどうするの」と尋ねる吉村さんに、「ビーチバレーは今回で引退です」(篠田選手)、「ここで区切りを付けます」(光武選手)とあっさり。実は、すでに決まっているという2人の進学先はばらばら。卒業後に本格的な競技生活を送る予定はないということです。

 「オリンピック種目だよ。ビーチバレーも続けてよ」と食い下がる吉村さんに、「大学に行って、機会があれば2人で大会に出たい」と篠田選手。光武選手も「ビーチバレーの楽しさを知ったので、大学行ってからも楽しくやれれば」と応じます。

 
 ペアの今後は未定ですが、“工夫と努力次第で、海なし県でもビーチバレーで全国優勝できる”ことを証明した功績は確かなもの。吉村さんは「素晴らしい快挙。ぜひ後進につなげてほしい」と、2人がこじ開けた歴史の扉がさらに広がっていくことに期待しました。

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