ニュース/報道
   ●May 2008放送分 

■ガイアの夜明け 「世界を救うニッポンの技術 〜企業が果たす社会貢献とは?〜」




6月3日(火)よる10時〜10時54分

「世界を救うニッポンの技術 〜企業が果たす社会貢献とは?〜」

【出演者】
(ナビゲーター)役所 広司
(ナレーター)蟹江敬三


貧困、疫病、飲み水不足などの世界で起こる様々な諸問題。これらを解決するのに企業の果たす役割が注目され始めている。それは一つには、企業には社会問題を解決するような独自な技術を持っている可能性があるということ。そしてある程度の利益を出せれば、企業だからこそ持続的な支援が可能になるからだ。政府のODA予算が減らされ、ますます企業の果たす社会的貢献が期待される今、そうした取り組みを見せる企業を追った。


【内容】
■世界中の水をきれいに…
画期的な浄化剤を開発した会社が大阪にある。日本ポリグル。特許を取得したその開発した浄化剤とは、納豆のネバネバ成分を使い、これを汚れた水に入れると水分中に含まれるヒ素などの有害物質と結合し、下に沈殿し、水をきれいにするというものだ。海上自衛隊の「サバイバルセット」などにも使われている。
その日本ポリグルに評判を聞きつけて、去年12月、バングラデシュの支援団体から支援要請が来た。もともとバングラデシュの水環境は悪く、水道施設は地方に行くと未整備で多くの人が井戸水を飲んでいるが、その井戸水にはヒ素が含まれている可能性が高く、1万人以上の人がヒ素患者になっているというのだ。
そもそも、世界で飲み水に困っている人の数はおよそ20億人。工場排水の汚れや、人口の増加でますます飲み水に困っている人は世界で増えていく一方だ。そこで日本ポリグルの浄化剤なら汚れた池や川の水もきれいにして飲めるということで注目されたのだ。
支援要請を受けた、日本ポリグルの小田兼利会長(68歳)は早速、浄化剤をバングラデシュに寄付することを決定。それだけではなく、自ら乗り込み、浄化剤の使い方、そしてさらに村々を回って「ろ過装置」を次々に作って行こうと考えたのだ。果たして、バングラデシュの水危機は救えたのか?そして生まれた始めてきれいな水を見た子供たちは…?さらに、今回は浄化剤を大量に寄付した小田会長、持続的に浄化剤をバングラデシュに流通させるために、ある考えも持っていた。ビジネスと支援を両立できるのか?

■マラリアから子どもたちを救え!
世界のマラリア患者は3億人…そして年間100万人以上がマラリアで死亡しており、しかもその多くが5歳以下の子どもたちである。そこで、日本の大手化学メーカー、住友化学では画期的な蚊帳(かや)を開発。それは殺虫効果のある薬を繊維に塗りこんで作った蚊帳だ。これに触れると蚊は死んでしまい、5年以上も使えるという。住友化学ではこの蚊帳で儲けようとはしておらず、持続的に事業ができる程度の利益が出ればいいと考えている。
そのため、WHO(世界保健機構)に1セット5ドル(約600円)程度の安価で供給している。(住友化学によると事業として継続できる程度の利益とのこと)また、アフリカ・タンザニアの地元企業にも技術も無償で提供し、現地の工場で生産を開始。タンザニアでの雇用にも貢献している。しかし、住友化学ではこれをタンザニアだけではなく、アフリカの全土に普及させたいと考えている。住友化学の中西さんはアフリカ全土を走り回る。そして今年5月、今度は始めてルワンダで蚊帳を配る。果たして蚊帳を始めて目にした地元の人たちの反応は?そしてマラリアを減らすことはできたのか…?


■ガイアの夜明け 「巨大航空会社の苦闘 〜JALは復活するか?〜」




5月27日(火)よる10時〜10時54分

「巨大航空会社の苦闘 〜JALは復活するか?〜」

【出演者】
(ナビゲーター)役所 広司
(ナレーター)蟹江敬三


2期連続で赤字に転落、有利子負債が2兆円にまで膨張し危機的状況に陥った「JAL・日本航空」。社内のゴタゴタも頂点に達し、社長交代を迫るクーデターまで勃発。そんな会社存亡の危機ともいえる非常時に、社長に就任したのが、財務畑を歩んできた西松遙さん(60歳)。経営を再建し、利用客の信頼を取り戻すという重責を担った。
崖っぷちからの復活に向かうJAL。その改革の現場を6ヶ月間にわたってみつめた。


【内容】
日本の空の顔、「JAL・日本航空」は2005年度・2006年度と2期連続で赤字に転落、有利子負債2兆円を抱え、危機的状況に陥った。運航面でもトラブルが続出し、華麗だったイメージを落とし続けてしまった。社内のゴタゴタも頂点に達し、社長交代を迫るクーデターまで勃発。そんな会社存亡の危機ともいえる非常時に、社長に就任したのが、財務畑を歩んできた西松遙さん(60歳)。巨大航空会社の経営を再建し、利用客の信頼を取り戻すという重責を担った。
しかし、その再生への道は茨の道だった。西松さんの前に立ちはだかったのは、「国が何とかしてくれる」といった“親方日の丸意識”と、8つの労働組合を抱えるという複雑な社内問題だった。1987年の民営化後、20年経ってもなかなか変わらなかった日本航空特有の問題に切り込むことができるのか…。また、信頼を回復し、赤字体質を建て直すことができるのか…。折りしも、航空業界は、世界的な航空自由化の荒波が押し寄せる大競争時代を迎えつつある。まさに正念場、崖っぷちからの復活に向かうJAL。その改革の現場を6ヶ月間にわたってみつめた。

■“親方日の丸”を脱却せよ
2006年6月に社長となった西松さんが就任早々取り組んだのは、大胆なリストラ。55歳以上の部長級およそ250人と次課長級630人の早期退職を断行、会社全体の若返りを図った。自らの報酬も年収960万円とし、社用車を使わず電車通勤。さらに社内の風通しを良くするために、役員の個室を廃止し、「さん付け」運動と称して、職位で呼び合うことを禁じた。
そして、避けて通れない課題が、「社員の意識は、内向きが8割、外向きが2割」と西松さんが分析する、社内風土・体質の改革だった。内向きの社員たち、その背景にあるのが、変化を嫌う「親方日の丸意識」と、8つの組合を抱えるという複雑な組織内問題だった。就任早々、客室乗務員9千人の個人情報漏えいの問題が発覚。乗員の労働組合が、このファイルを作成したとして別の労働組合を裁判に訴えるという異常事態となった。同じ社員同士のゴタゴタ…、やはり日本航空のお家芸なのか…。社内融和への道は果たして…。

■パイロット、客室乗務員、地上職…社内の垣根を取り払え
グループ従業員が5万人にも上る日本航空では、パイロット、客室乗務員、地上職など部門ごとの垣根も高く、他の部署がどんな仕事をしているのか分からない、といった状況が往々にしてあった。ある日、客室乗務員のもとを、機内用品を準備しているスタッフが訪れた。準備スタッフと客室乗務員が交流を持つのは会社始まって以来のことである。部門間の交流と、業務を見直すカイゼン活動を通して、お互いがまったく無駄な作業を続けていたことを次々と発見する。そこから、職場の垣根を取り除き、意識を改革する取り組みが始まった。
一方、「親方日の丸」意識を捨て、利用客に顔を向ける、その方策の目玉が若返り人事。クアラルンプール支店長の久利生道郎さんは45歳。これまで海外の支店長は退職前の部長クラスがほとんどだったが、社内改革による抜擢だった。久利生さんはまず、お得意様である地元の日系企業をまわりJALへの不満をヒアリングした。それによって成田に早朝到着する便の機内食についての問題があることを発見した。実は20年も前から問題になっていたにも関わらず、手がつけられずに来たことだった。お役所体質の壁を壊しながら、問題解決を図ろうとする過程で、これまで見えていなかったサービスの実態が浮かびあがる。社員達はそこからJAL再生の道を見出すことができるのか。 

■トラブル発生…その時社内は
2月16日、思わぬトラブルが発生する。JAL機が新千歳空港で管制官の指示を違反し離陸しようとしたのだ。さらにわずか半月後、今度は小松空港で同じように滑走路進入に関するトラブルが発生。西松さんには、運航トラブルが続発し国から事業改善命令を受けた3年前の悪夢が蘇る。直ちに、トラブルの原因調査に着手した。その結果、2つのトラブルは、ともに機長席に訓練生が座っていた時に起きたていた。実際の路線での訓練は法律で定められていて、そのこと自体は問題ではないが、同じような状況で、続けてトラブルが発生するということは、訓練の仕組みのどこかに問題が潜んでいる可能性があった。安全担当の岸田専務は、安全対策のためのワーキンググループを立ち上げた。そしてそれは、日本航空としては画期的なものとなった。4つの乗員労働組合に参加を求めたのだ。経営サイドと労組で対立が根深い日本航空では、安全対策とはいえ経営サイドの会議に、労組に属するパイロットなどが参加することはなかったのだ。
一方、若手機長たちは、このトラブルをきっかけに、運航部門と他部門の壁を少しでも取り払おうと動き始める。トラブルの原因を説明するため、地方の支店に自ら出向いていくといった活動を始めたのだった。これまで職人集団として特別な存在だった機長たちが、社員の一人として交流することで社内の一体感を強めようと考えたのだ。


■ガイアの夜明け 「ネットの闇 〜有害サイトから家族を守れ〜」




5月20日(火)よる10時〜10時54分

「ネットの闇 〜有害サイトから家族を守れ〜」

【出演者】
(ナビゲーター)役所 広司
(ナレーター)蟹江敬三


調べて、売り買いして、情報を交換する。インターネットは私たちの生活に欠かせないものとなった。しかしその一方で問題も大きくなっている。携帯電話などの「出会い系サイト」を通じて子どもが事件に巻き込まれる例が相次いでいる。また「学校裏サイト」を通じた陰湿ないじめも社会問題化している。インターネットの世界では今、何が起こっているのか。有害・違法サイトから社会や家族を守るためにはどうすればいいのか。


【内容】
調べて、モノを売り買いして、出会ったことのない人と会話する。インターネットは、私たちの生活に欠かせないものとなった。しかし、その一方で問題も大きくなっているる…。
「学校裏サイト」を舞台としたいじめによる自殺…「出会い系サイト」を利用した誘拐などの犯罪…今、インターネットや携帯電話サイトを悪用した事件が相次ぎ社会問題となっている。「闇サイト」「違法サイト」だけでなく、健全と思われたサイトが犯罪などの場に急変することもある…なぜ、このようなことが起こるのだろうか。
また、子供たちの多くが利用する携帯電話サイトでも、誹謗中傷が暴力事件に発展したり、援助交際の温床となったりする問題が巻き起こっている。
政府自民党は、政治の不作為は許されないと、青少年向けのネット規制法案を検討しているが、ネット業界などの猛烈な反対にあい、法案化の目処は立っていない。携帯電話の有害サイトの危険から、子供を守るための取り組みはまだ始まったばかりなのだ。
インターネットの世界では、今、何が起こっているのか。また、有害・違法サイトから、社会や家族を守るためにはどうすればいいのか、追跡取材する。


■ガイアの夜明け “新銀行”失敗の真相〜中小企業を救う金融とは?〜




5月13日(火)よる10時〜10時54分

「“新銀行”失敗の真相〜中小企業を救う金融とは?〜」

【出演者】
(ナビゲーター)役所 広司
(ナレーター)蟹江敬三


今年3月、経営危機に瀕する「新銀行東京」への400億円もの追加出資、つまり税金投入が決まった。石原慎太郎知事が立ち上げた新銀行。毎月の資金繰りに苦労する中小企業を救うのが目的だった。しかし開業からわずか3年にして経営に行き詰まってしまった。その真相を探る。一方、融資を受けられず資金繰りに苦しむ中小企業はいまだに多い。資金調達に追われる彼らのための金融はいったいどうあるべきなのか、その最前線を追う。


【内容】
今年3月、東京都民の非難を浴びる中、経営危機に瀕する「新銀行東京」への400億円の追加出資、つまり税金投入が決まった。石原慎太郎知事が「都の信用力をもとに、中小企業に生きた資金を提供する」とうたって立ち上げた新銀行。毎月の資金繰りに苦労する中小企業を救うのが目的だった。しかし、開業からわずか3年にして経営に行き詰まってしまった。その真相を探る。
そして、期待された新銀行が失速する一方で、中小企業の倒産は2007年、4年ぶりに1万4000件を超えた。融資を受けられず資金繰りに苦しむ中小企業もいまだに多いのが現実だ。そんな中、名古屋では中小企業の経営者たちが自ら立ち上がり、資金を出資し合って「銀行」を作った。「コミュニティバンク」という新たな試みだ。無担保を原則に融資していくのだが、カギとなるのが融資審査。問われるのは、融資先の“人となり”や“事業に対する本気度”などを同じ経営者の目線で“目利き”できるかどうかだ。
日本にある会社の実に94%が中小企業。資金調達に追われることが多い中小企業のための金融はいったいどうあるべきなのか、その最前線を追う。

■赤字を膨らませた新銀行東京…その原因と責任は
石原都知事の肝いりで、東京都が1千億円を出資し、2005年4月に開業した新銀行東京。当初の構想は、3年間で融資・保証残高9300億円を達成し、中位の地方銀行並みの規模を目指す、という壮大なものだった。そんな過大ともいえる「マスタープラン(基本計画)」を背負ったのが、開業当初に代表執行役を務めたトヨタ自動車出身の仁司泰正氏。実は、ガイアの夜明けでは3年前、新銀行東京の開業直後に、仁司氏(当時)に密着取材をしていた。そこには、中小企業の集まりを回っては、融資の申し込みをお願いする仁司氏の姿があった。「普通の銀行が何十年かけてやることを3年間でやらなければならない」、目標達成のため、なりふり構わず、融資拡大路線をひた走っていた。さらには、「赤字でも債務超過でも融資します」と、その後の問題につながるような発言もしていたのだった。
新銀行が目指していたのは、メインバンクではなく、一時的な資金を提供するいわゆる「つなぎ融資」。「無担保・第三者保証なし・3日間のスピード審査」が新銀行東京の売り物だった。それを実現したのが、決算書などの書類の数値を基に、コンピューターで融資可能かどうかを審査する「スコアリングモデル」だ。しかし、このモデルに頼りすぎたことが、結果的に、融資の焦げ付きが増える要因になったと見られている。
融資を受けた中小業者は語る。「書類さえ整えれば、融資は簡単に下りた」。審査がゆるい新銀行東京には、リスクの高い顧客が集中。挙句の果てには、決算書を粉飾して融資を引き出す詐欺グループのターゲットにまでなっていたのだった。

■自分たちの“銀行”で資金を確保する!
「相変わらず設備資金や新規の事業資金などには金融機関の融資は厳しい。また貸し渋りがでるのではと懸念している」と強い口調で語るのは、名古屋市に誕生した「愛知コミュニティ資源バンク」の代表田中亨さん。田中さんは呉服問屋の二代目という経営者の顔も持つ。景気がいいと言われる名古屋でも円高や原油高などの影響もあり、中小企業の資金繰りはうまくいっていないのが現状。そこで、田中さんをはじめとする中小企業が出資しあい、2006年7月、「愛知コミュニティ資源バンク」という金融機関を立ち上げた。目的は「中小企業への資金融資」だ。
会員となる企業が一口10万円以上を出資。集まった資金を会員企業に融資する。金利は年利3%〜5%。1千万円まで融資する。しかし、運転資金には融資しない。基本的に無担保だが、融資を決定する会議の場で融資を申し込んだ企業が資金の必要性をプレゼンテーションする。融資を受ける社長の「人となり」が最終的な担保になるのだ。「同じ経営者だから人の信用には目利きできる。本当にこの人は事業を成功させられるのか、金を返せるのかを判断する。書類だけでは見えない部分が大切」と田中さんは語る。
「中小企業の資金繰りの大変さは我々が一番よく知っている。そのためにも役立つ金融機関になりたい」と意気込む田中さん。果たして「コミュニティバンク」は中小企業の資金繰りの救世主となるのか?その可能性を描く。


■ガイアの夜明け 「絶望職場に光を!〜働くものに明日はあるか・第2章」




5月6日(火)よる10時〜10時54分

「絶望職場に光を!〜働くものに明日はあるか・第2章」

【出演者】
(ナビゲーター)役所 広司
(ナレーター)蟹江敬三


労働者の3割を超える派遣・パートなど「非正社員」。賃金の引き下げ・解雇など、企業側の都合で容赦なく切り捨てられる。年収200万円以下の人が1000万人を超え、家庭を持てない若者も多い。非正社員で「働かせ方」に疑問を感じ、声を上げ始めた人々もいる。人間らしく生活できる働き方と、賃金・待遇のシステムは両立できるのか?少子化の進む労働市場で、活力ある働き方を模索し、闘いを始めた人々をドキュメントする。


【内容】
■フリーターの逆襲…ボクは人間だ!商品じゃない!
原油価格の高騰で、経営が苦しいガソリン系列各社。スタンドで働くスタッフの大半はアルバイトたちに支えられてきた。正社員1人にアルバイト数名という体制を取り、朝・深夜のシフト勤務に入り、残業を強いられることも日常茶飯事だ。しかし最近の経営環境の悪化で、スタンドの廃止、「セルフ化」が続出。スタンドの統廃合が加速しているのだ。
石油メジャー系列の特約店でB社という石油卸会社がある。関東を中心に約50ヵ所のガソリンスタンドを展開。社員175名。売上高218億円の中堅企業だ。神奈川県内のあるスタンドで1年半、勝間田翔さん(26)はアルバイトとして働いてきた。時給1200円。しかし今年2月、突然スタンド閉鎖とアルバイトの全員解雇を言い渡された。会社から来た解雇通知には「原油高とサブプライム問題の影響で経営環境が不透明・・・」。実は勝間田さんたちアルバイトには未払いの残業代があり、深夜手当も未払いだ。さらに正社員による内部告発では、会社側からアルバイトの時間外勤務の記録を「改ざん」するよう指示されていたというのだ。この会社には「雇用契約書」も存在せず、バイトの給料未払いは半ば公然化していた。勝間田さんたちアルバイトは怒り心頭だ。「アルバイトでも正社員と同じように現場で一生懸命働いてスタンド運営に携わってきた。ポイ捨てのように扱われて…。バイトだって正社員と同じ労働者じゃないかっ!」
勝間田君は立ち上がることにした。「アルバイト」の有志2人を募り、計3人で労働組合を作ったのである。彼らにはフリーター全般労組という様々な職場で働くフリーターたちによる組合がバックアップ。会社との交渉に乗り出した。要求は未払い賃金の支払いと、解雇の撤回だ。
解雇の日。勝間田さんたちはガソリンスタンドでストライキを実施。会社側との交渉を続けた。非正社員を使いコスト削減を図る企業と、不当な待遇に気づいて逆襲を始めたフリーターたち。果たして折り合うことはできるのか?

■正社員の壁を崩せ!…同じ仕事は同じ賃金でやる気を!
非正社員から賃金や待遇の不満が渦巻く中で、従来の常識を越えて働く人々のやる気を引き出し、活力を高めようとしている企業も出てきている。
大手生活雑貨店のロフトでは、今年3月から大胆な賃金・人事制度の改定に踏み切った。正社員・契約社員、パートという雇用区分をなくし「ロフト社員」に一本化した。すべての社員と賃金は職務内容と勤務時間で決まるという、画期的な取り組みだ。国内の卸、小売業のパート社員比率は全体の45%に達している。さらに、今年4月からは正社員とパートの差別的な待遇を禁じる改正パート労働法が施行され、非正社員の待遇改善に取り組む企業は増えてきている。しかし、ロフトのように「パート社員」の区分を撤廃し、均等待遇を求める取り組みは異例だ。働く現場を変革するモデルケースとなるのか、各企業の人事担当者からの問い合わせも増えているという。低賃金の非正社員を手っ取り早く使うという、企業論理の転換は、大きな流れになっていくのか?

■契約OLたちの闘い…「私たちが辞めない理由があります!」
3月4日の回で取り上げた、国際電話オペレーターの契約社員たち。闘いはまだ続いていた。たった一人から契約社員たちによる組合を作り、27人の仲間を募った谷岡さん(31)。朝までの仕事が終わり、組合活動をこなし、家事をする生活だ。3月下旬からこれまで、会社と2回目の団体交渉に臨んだ。会社側の対応はどうなるか、余談を許さない。会社への要求書では「正社員との比較で月給約80%を5年で実現」を要求項目として掲げた。さらにパートと正社員との「均等・均衡待遇」を求めた、4月に施行された改正パート労働法を武器に、会社側との交渉を進めている。英語もできて、仕事熱心ならもっと待遇の良い職場もある。なのになぜ、彼女たちは国際オペレーターにこだわるのか? メンバーの中は東大大学院卒の人もいるし、谷岡さんも四大卒だ。国際オペレーターという仕事に、彼女たちは大きな「誇り」を感じて仕事をしているのだ。そのことを会社は分かってくれない、という思いが、組合運動の根底にある。結婚、子供、親の介護…。誰もが将来に希望や不安を抱えながら続く会社との攻防。「ゼロ回答」を突きつけられては、今後の展望が開けない。そして、4月中旬いよいよ、会社が彼女たちに回答を出した。その結果とは?


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