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■美の精華



岐阜ゆかりの作家たちの内なる美を求める制作のエネルギーや、創造の原点を探りながら作家たちが求め続けた美の精華(真髄)と独自の表現に迫る番組。

2017年8月24日の放送内容

平安時代から「うすもの」と呼ばれ、夏用の装束として用いられた「紋紗」(もんしゃ)。関市の染織家・土屋順紀(つちやよしのり)は、二人の師(「紬織」の人間国宝・志村ふくみと「羅」「経錦」の人間国宝・北村武資)から織りと染めを学び、若くして「紋紗」の人間国宝となった。子どもの頃から古く美しい日本文化に魅かれていた土屋は、地元を流れる清流・長良川などの自然を創作のモチーフにすることが多いという。色鮮やかで奥深い魅力をもつ植物染料や繊細で格調高い織りなど、創作のこだわりを聞きながら、土屋作品の美しさの源泉を探る。

【出演】土屋順紀(人間国宝「紋紗」)、正村美里(岐阜県美術館)



2017年7月27日の放送内容

本美濃紙の手漉き和紙職人・澤村正(さわむら・まさし/本美濃紙保存会会長)は、戦死した兄に替わって、15歳で家業を継いだ。以来、70年以上にわたって「日本一の和紙を漉くために、歯を食いしばって生きてきた」。縦揺りと横揺りをあわせた独特の漉き方が特徴の本美濃紙。澤村は、勘と経験で10種類の厚さの紙を漉き分ける。ユネスコ無形文化遺産登録(2014年)で注目が集まるなか、澤村が一番責任を感じるのは「いかにして良い紙を漉く後継者を育成するか」。手漉き和紙職人として、一筋に生きてきた澤村の人生を伝える。

【出演】澤村正(手漉き和紙職人、本美濃紙保存会会長)、正村美里(岐阜県美術館)



2017年6月22日の放送内容

養老町出身の日本画家・土屋禮一は、幼少期から父・輝雄の厳しい指導のもと、絵を学んだ。「絵を描くことと、生きることが一体だった」父親とふるさとの自然から、禮一はどのような影響を受けたのか?また「日本画家として覚悟を決めてのぞんだ」という、瑞龍寺(岐阜市寺町)本堂の障壁画制作をきっかけに、改めて気づかされた墨色の魅力とは?「懐かしさの記憶」をキーワードに、土屋の創造の原点を聞く。

【出演】土屋禮一(日本画家)、青山訓子(岐阜県美術館)



2017年5月25日の放送内容

今年3月、104歳を迎えた岐阜ゆかりの美術家・篠田桃紅(しのだとうこう:本名・満州子)は、幼少の頃から墨に親しみ、深い古典への教養を背景に、これまで独自の作品世界を切り拓いてきた。1950年代半ばには単身渡米し、抽象表現芸術の著名な評論家らに見いだされ、世界中に多くのコレクターを持つ。他に類を見ない、その作品世界は、どのように生み出されるのか、創作にかける思いを聞く。

【出演】篠田桃紅(美術家)、正村美里(岐阜県美術館副館長)



2017年4月27日の放送内容

第1回目は、「志野」の人間国宝、陶芸家・鈴木藏(すずきおさむ)。「志野」は、桃山時代末期の限られた期間に、美濃焼の陶工たちによって作られた焼き物。昭和に入り、多くの陶芸家が「志野」を現代に甦らせようと試みた。当時、薪窯が主流とされるなか、鈴木はあくまでガス窯にこだわった。そして現在も既存の方法にとらわれず、自由な発想で様々な技法を模索し、作風の幅を広げている。「日本人独特の美意識が表れている」(鈴木)という「志野」とは何か、それを追い求め続ける陶芸家・鈴木藏の情熱を伝える。

【出演】鈴木藏(陶芸家)、正村美里(岐阜県美術館副館長)